本を読まざるをえない

やる気のないOLです。通勤中は本を読みます。

銀河鉄道の父/門井慶喜

『銀河鉄道の夜』は、宮沢賢治による童話としてあまりにも有名だ。 さてこの『銀河鉄道の父』という本。賢治の父・政次郎を主人公とした、一風変わった小説である。 銀河鉄道の父 作者: 門井慶喜 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/09/13 メディア: 単行…

まるまるの毬/西條奈加

西加奈子と西條奈加って字面が似てる。 私は西條奈加を推します。最初に西條奈加を読んだのは10年以上前、ぎりぎり小学生?くらいの時である。デビュー作はその名も金春屋ゴメス金春屋ゴメス (新潮文庫)作者: 西條奈加出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/0…

太陽の坐る場所/辻村深月

太陽の坐る場所 (文春文庫)作者: 辻村深月出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/06/10メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (22件) を見る辻村深月。「冷たい校舎の時はとまる」「凍りのくじら」などで瞬く間に地位を築いた。 初期作品の特徴…

Nのために/湊かなえ

「湊かなえをとうとう読んだ」と母に言ったら、むしろ読んだことなかったの?と驚かれた。 そうですよね、今さら読みました。今まで避。湊かなえって、ドロドロしているイメージ。たぶん避けていた。ついに手に取った湊かなえ作品、選ばれたのは「Nのために…

炎路を行く者ー守り人作品集ー/上橋菜穂子

守り人シリーズは私が小学四年生の時にはじめて読んだ。 なんと13年も前である。が、「精霊の守り人」を読んだときの心の高鳴りと、上橋さんへの敬愛の気持ちが沸き起こったのは、ついこの前のことのようだ。 上橋さんの書く世界はほんとにすばらしい。これ…

冷静と情熱のあいだーRosso・Bluー/江國香織・辻仁成

北千住は私の通勤における関門である。 そう、乗り換えだ。一回本を閉じ(るかはわからないが)、人波に飲まれつつも満員電車から満員電車へと、高い技術を持って乗り継がなければならない。 さて、そんな北千住駅ではたまに良いことがある。改札前に突如出…

夜明けの街で/東野圭吾

どうしても次に読む本が見つからないとき、必殺技として選ぶ作家が私には数人いる。 東野圭吾はその一人である。 なんと言ってもその安定感。そして作品数の多さ。 とりあえず読んでおこう、間違いはない、というわけである。 あらすじはAmazonから引っ張っ…

蜜蜂と遠雷/恩田陸 〜恩田陸についてあれこれ〜

読んだ。 ミーハーと言われようとも読んだ。 言わずと知れた恩田陸の、言わずと知れた直木賞受賞作である。 あらすじは幻冬舎のサイトから引っ張ってこよう。 俺はまだ、神に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を…

暗いところで待ち合わせ / 乙一

中田永一著として書かれた本を読んだのが、この夏が初めて。 乙一名義の本は今回が初です。 何でだろう…多分、ちょっと怖いイメージがあったからだ。ホラーのイメージ。でも、とりあえず「暗いところで待ち合わせ」はそんなことはなくて、少し不思議な関係の…

アマルフィ / 真保裕一

2009年に公開された映画「アマルフィ 女神の報酬」。家族で見に行った覚えがあります。 本を読むまではあらすじがなかなか思いだせなかったけど、アマルフィのきれいな光景、コン・テ・パルティロのメロディ、織田裕二などが印象に残ってる。ネットを検索す…

六つの希望 吉祥寺探偵物語 / 五十嵐貴久

「安政五年の大脱走」「リカ」「年下の男の子」など読んできたけど、五十嵐さんの作品の幅はすごい。そういえば「パパとムスメの7日間」もそうだ。 これは吉祥寺探偵物語の3作目?にあたるらしい。 そうとはよく知らず、古本屋で買ってしまいました。 私立探…

吉祥寺の朝比奈くん / 中田永一

吉祥寺の朝比奈くん。 となりの席の増田くんみたい。 中身はまったくそんなことはないけど。主に恋の物語が5編綴られています。 恋愛小説?と言ってもただの胸キュンでは終わらない。 ちょっと不器用な物語だったり、ちょっと切なかったり。 終盤に来てから…

ザ・万遊記

私は万城目さんが好きだ。 鴨川ホルモーで一躍有名になったけど、どちらかというとそのあとの鹿男とか、プリンセス・トヨトミとか、偉大なるしゅららぼんとかの方が面白いと感じる。 鴨川ホルモーは、ぶっちゃけた話なかなかのカオスである。かなり前によん…