本を読まざるをえない

やる気のないOLです。通勤中は本を読みます。

アマルフィ / 真保裕一

2009年に公開された映画「アマルフィ 女神の報酬」。家族で見に行った覚えがあります。

本を読むまではあらすじがなかなか思いだせなかったけど、アマルフィのきれいな光景、コン・テ・パルティロのメロディ、織田裕二などが印象に残ってる。ネットを検索すると「残念な映画」「本ももう一歩」というコメントも見られるけど、個人的には映画には何となくポジティブなイメージが残ってるし、本の方も面白かったです。

 

さて、本について。

外交官・黒田は邦人保護という任務を与えられ、ローマへとやってくる。早々に持ち込まれた仕事は、誘拐事件。休暇でイタリアを訪れた矢上母子だったが、娘・まどかが突如ホテルからいなくなったのだ。

大使館からの苦言をはねのけつつ、矢上母や部下と共にまどかを取り戻すため奔走する。犯人からの指示、矢上母の言動など、少し納得がいかないことたち。真相を追い求めた先にあるものとは。

 

映画製作に携わった真保によるノベライズ、と言えるが、展開はラストに行くにしたがって異なっていく。しかし、黒田などは織田裕二がぴったり重なって見える。

だんだんと真相が見えていく感じが、手に汗握らせてくれる。

「何でアマルフィなのか」「話の詰めが甘い」という意見もあるよう。でも、イタリアで起こってるからいいところもあって、これが東京だったら味気ないなあ、というのが個人的意見。あと、テンポがよく、ラストに向かって加速してく感じが良いなあと思った。

 

小説の方は、いかにも「いろんな仕事をこなしてきた黒田が出会った事件の一つ」という書かれ方。事実続編も2つ。読みたい。

 

★★★★☆